言い寄られたり提案されたりして断るのに膨大なエネルギーを使うことを知らない人が多い体感。ついに断るのに疲れて、それを受け入れ、なし崩し的に関係が始まる感じ。己を見ているかのようで情けなくなるけど共感してしまう。
彼女の元恋人(既婚)は大学教授でとても落ち着いており、この人といるときの彼女の方がありのままの姿のような気がするのに、どうして次の男がこんななのか。でも、前述のように断るのが面倒なときもあるから、もう受け入れちゃったし始めちゃった、愛そうとすれば愛することができると半ば諦めている、だらんとした空気感。
ユリの最後の捨て台詞「あなたの家族が見つけてくれるといいわね、いつでも奴隷のようにずっと家にいる女を!」(意訳)、相手の男のコンプレックスやプライドをすべて傷つけるような言葉だった。彼女は賢く、彼をよく観察していた。