asuka

チョコレートな人々のasukaのレビュー・感想・評価

チョコレートな人々(2022年製作の映画)
4.3
久遠チョコレートさんは何度かお買い物に行ったこともあって知っていた。
その久遠さんの前にあったポスター。
「え、ドキュメンタリー!?」と驚いた。

社長さんはぱっと見、胡散臭そうやなぁっていう印象。
実際はそんなことなくて、本当に苦労してきたからこそ今があると思えるような素敵な人。
そして今でも苦悩を乗り越えて成長していける方だと思う。
人を見かけだけで判断するのはやはりよくない。

障がいのある人や、この世の中に生きづらさを感じている人。そんな人々を社会に置き去りにしないって簡単ではないこと。
まだまだ多くのそのような人は世の中にいると思うし、この素敵な活動はこれからだとは思う。
しかし、自分が社会から必要とされていると思えること、自分でも働けるんだと思えることはその人の自己肯定感を上げるきっかけになると思うし、大きな自信へとつなぐことができると思う。
それまで辛い経験をしてきたであろう人々に、手を差し伸べられることって大切なんだよなぁ。

もちろんこんな良い側面ばかりでなくて、イライラして怒鳴る側面も映し出していた。
だからこそ人間臭さを感じるし、魅力を感じるんだろうなぁ。

現在では日本全国に久遠さんの展開をしているし、果たしてそこで働く人々に最低賃金は確実に保証しているのかどうかはわからないんだけど、これからも応援していきたいお店。
パン屋さん時代から、この社長さんはすごいことをやるだろうと見越してずっと追いかけ続けてるってすごいよなぁ。と改めて思った。

人の人生は一度きり(だと思っている)。
そんな中で1人の経験できることには、やはり限界がある。
ドキュメンタリー映画を観たり、本を読むことで、他者の生き様や考え方を学ぶことができるのってやっぱりすごいことなんだよね。
この作品に出会えてよかった。


しかし、思うところがあるのはやっぱり父親の不在。
たまたま映し出されていないだけなのか、父親は母子を残して去ったのか。
母子やその家族と関わる仕事に就かせていただいている自分にできることは、なにがあるだろうとぼんやり考えてしまった。
asuka

asuka