Shu

ココ・シャネルのShuのレビュー・感想・評価

ココ・シャネル(2008年製作の映画)
4.0
シャーリー・マクレーンの「ココ・シャネル」を観てきた。
お話は当然前に観た「ココ・アヴァン・シャネル」とほとんど同じなんだけど…
1954年のパリ。空白の15年を経て、復帰コレクションを用意したココ・シャネルのオートクチュール店にはたくさんの評論家や顧客が詰め掛けていた。しかし、コレクションは不評に終わり、落胆するココと、ビジネス・パートナーのマルク・ボウシエ。ココは、孤児からお針子となり、デザイナーとしての地位を築いた日々を回想する。そんな感じで始まった。
シャーリー・マクレーンの存在感はハンパない。生涯において揺るぎない意志の強さ。まさにそれが醸されてる。
ぱっとみ大阪のオシャレなばばぁ?綺麗なミヤコ蝶々…
しかし、その佇まいや言葉はシャネルが降りてきてるよ。本人もかなりのシャネル好きらしい。
どうしてもオドレイ主演の「ココ・アヴァン・シャネル」と比べてしまうけどこちらの方が余すところ無くシャネルの人生を魅せてる気がする。恋愛、ファッション、生き方、それらが丁寧に手抜き無く描かれていた。
まぁ2時間18分という長尺もしかたないだろう。多少演出の古くささが気になったけどそれは目をつぶろう。
あとシャネルのひと言ひと言の言葉が格言のように、印象に残る。

『美しさは女性の「武器」であり、装いは「知恵」であり、謙虚さは「エレガント」である。』

『かけがえのない人間になるためには、常に他の人とは違っていなければならない。』

『香水をつけない女性に未来はない。』

『私は流行をつくっているのではない。スタイルをつくっているの。』

『私は誰にも借りはない。私が感謝する相手は私だけ!!』

『私に条件付きの話をしないで。』

『私は誰の借りもつくっていないから、シャネルを名乗れるの。』

もういちいちがかっちょいい!
どの言葉もシャネルじゃなければ言えないような自信に満ち溢れている。シャーリー・マクレーン主演といってるけど実はほぼ9割がた回想シーンなんで若い頃のココ・シャネル役のバルボラ・ボブローヴァの方が出演シーンは長いにも関わらず残った印象は50、50なのがさすが大女優!いや、バルボラ・ボブローヴァが印象薄いという事ではなく。
オドレィに負けない演技力だった。
あとは全編英語だったのでその辺雰囲気は薄まっちゃうのが残念。
シャネルと言えばフランスですから(それくらいの知識はある
それにしても脚色はもちろんあるけど、とてつもなくドラマチックな人生。
観る価値はアリアリ!
今まではただ何となく数ある高級ファッションブランドのひとつとしての印象しかないし興味もご縁もないシャネルだったけどこれからはちょっと見方が変わりそうです。
とはいってもシャネルのお店には事は生涯ないだろ…

(2009年10月02日レビュー転載)
Shu

Shu