このレビューはネタバレを含みます
原作である「幸せなひとりぼっち」は観ずの鑑賞。
トムさんの作品はどれも考えさせられるものが多く、観たあとにも余韻が残るため、今回の作品も楽しみにしていました。
本作は、町内一の嫌われ者ということでしたが、ルールを守ることを大切にするが為、口うるさくなり、口論に。そして、意外と手が早い。
言っていることは間違っていないかもしれないけど、いかにも昭和の親父みたいな感じで、聞く耳持たずで威圧的…
煙たがられもするが、不器用なオットーの思いは伝わっており、声をかけられたり、頼りにされている。
でも、妻を亡くし、色褪せてしまった彼にはみんなの想いや言葉はなかなか通じず、妻のあとを追おうとする。
が、何度も失敗し、その度に予期せぬ出来事に巻き込まれ、人と触れあい、繋がっていく。
向かいに引っ越してきた一家との新たな出会い
妻が残した教え子との出会い
意見の相違から疎遠になったご近所さん…
妻が全てで、自分の殻にこもっていたオットーが、少しずつ心を開き、新たに感じ、考え、行動へと移す様…
そして、ラスト。
切なくもありますが、心温まる作品でした。
ちなみに、若い頃のオットーを演じているのはトムの息子さんということで、それもまた良きでした