えり

オットーという男のえりのネタバレレビュー・内容・結末

オットーという男(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

どう言ったらいいのか分からないけど、泣けるコメディ。
すごく良い映画だった。

バカモノが口癖の、堅物で所謂老害のオットー。先立った妻の元へ逝こうとするも邪魔が入ってなかなかあちらの世界へはいけない。

ご近所さんに翻弄されつつ、次第に柔和になっていくオットーの表情、途中に挟まってくる若き日の思い出がなんとも切ない。

長い年月をかけて堅物となった経緯もよく描けていたと思う。
掛けたままの妻の服。
アンダーソン家に子がいないわけ。
物置のベビーベッド。
低い位置に作られたオーブンのわけ。
最後の最後まで大切にしている幸運のコイン。
思い出の中にしか 登場しない、亡き妻の人柄もよくわかるし、細かいところまで描写がとても切ない。

死のうとするとき部屋を汚さぬよう部屋に新聞敷いたりビニールかけたり マリソルの子供達を車に乗せるのにも 新聞敷いてたり 根っからの『キチンとさん』な性格がよく描かれてた。
えり

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