このレビューはネタバレを含みます
妻に先立たれたオットーは、気難しい顔をしていて人付き合いも悪く愛想もない。仕事も辞め、早く妻の元に行きたいと自殺を試みるも、どれも上手くいかない。
隣に越してきた夫婦のお節介に振り回され、気付くとペースに巻き込まれている。
自殺したいという思いとは裏腹に、差し入れはおいしいし計画はことごとくタイミングが合わず、本当は生への執着がすごいのでは?と思わずにいられない。
亡き妻のかつての存在が、今のオットーの生きる意味に繋がり、死をどんどん遠いものにしていく。
血は繋がらずとも家族が増えていく。人と関わらずにはいられない状況になっていく。
終始おもしろく笑えるけど、要所要所で切なく涙を誘う。
オットーの一途で純粋な妻への愛情がとても羨ましい。