麦

オットーという男の麦のネタバレレビュー・内容・結末

オットーという男(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

命って言うほど愛してた奥さんと産まれなかった子供を亡くして気難しくならないわけないな…

越してきた運転が苦手なマリソルや奥さんの教え子でトランスジェンダーのマルコム、ジミー、ルーベン、皆それぞれ事情があるけど助け合って一生懸命に生きてるから何度も自殺を図ろうとしていたオットーも周りの人との関わりを大切にしようとしてたんだと思う。
他人に気難しいと思われてても、心を取り戻しつつあるオットーの本来の姿は優しさに溢れてることを知ってる身近な人には慕われてたし、ひとりじゃなく家族のような人達と前向きに生きて最後はソーニャの元へいけて良かった…みんなで写ってる写真が見えた時はとっても幸せな気持ちになれたし、すごく良い写真だったな~

心が壊れてしまった人は人と離れてしまいがちだけど、ひとりでは生きていけない。そんな時こそ人と助け合っていつかは前に進む一歩を踏み出さなくちゃいけない。そして、どんなに悲しくて辛い事があっても生きなくちゃいけない。
何度も命を絶とうとするオットーに対してソーニャがそう願うことが本当に愛してるんだなって思った。

人生は本当に悪いことばかり起きてその些細な出来事に振り回されることもあるけど、そんな人生をどう幸せに生きれるかは自分次第だと思う。誰も自分が何もしなくても幸せにはしてくれないし思うようにいかないことは当たり前のように沢山あるから、「生きなくちゃいけない理由は?」って思うかもしれないけどただ生きなくちゃいけない。

精一杯生きて、生きる意味や目的や喜びを探すのもいいし、人に優しさを与えることで幸せを感じるのもいい。
何も分からないままでもいいから生きなくちゃいけない。

心が折れそうな時には支えてくれる人達が皆に居るといいな。私はまず私を大切にしてあげたいと思う。
麦