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お熱いのがお好きのSIのレビュー・感想・評価

お熱いのがお好き(1959年製作の映画)
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2021.8.30
自宅PCにて鑑賞

1929年。ギャングから逃げる貧乏音楽家の二人は女装して女性バンド旅団に紛れ込み、そこで玉の輿を狙う絶世の美女と出会う。到着したフロリダで一人は別人の大富豪のフリをして美女に近づき、もう一人は大富豪の老人を女装姿で誘惑、二組とも恋に落ちたところでギャングがやってきてしまう。ギャングからの逃亡劇の中で二人は正体がバレてしまうが、美女も大富豪もそれを意に介さず二人は幸せとなる。

ビリーワイルダー監督。
マリリンモンロー×トニーカーティス×ジャックレモン。

1935年のフランス映画"Fanfare d'amour"が原案。エロラブコメ。
ジャックレモンの女装姿にらしさがないなど、あまり入り込めず。最後の台詞"Well, nobody's perfect."は確かに作品のテーマを象徴する名台詞だが、全体がコメディ過ぎて特に感じ入るものはなかった。
ホンは王道の三幕構成。ヘイズコード下の当時にハリウッドで、女装やハーレム、同性愛者とギリギリの題材を突いたことが、マリリンモンローの人気と相まって当時大いにウケたのだろうと思う。

オープニングのギャングの銃撃戦のソリッドな画作りが良すぎて、逆にメインのラブコメから少し浮いている印象があった。ビリーワイルダーもこんな画が撮れるのかと冒頭で前のめりになっただけに、少し残念。

マリリンモンローが、美しすぎた。
フロリダに向かう列車内。就寝前に服を脱ぐ途中のマリリンモンローが声を掛けられ、慌てて服を脱いで乱れ髪のまま満面の笑みで振り向く。"Good night, honey."その可憐さだけで、キラーショットになっている。

古典、でした。
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