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ゴジラ-1.0のふーはのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
5.0
「シン・ゴジラ」は庵野秀明監督が思うゴジラの真髄あるいは「ゴジラはかくあるべき」を得意な形で描いた作品とすると、この作品は山崎貴監督が思うゴジラを得意な形で描いた作品と言える。

「シン・ゴジラ」におけるゴジラが「天災」や「神の化身」といった存在であるとすると、「ゴジラ-1.0」のゴジラは「生物」や「恐怖の化身」といった存在であると言える。まさに「怪獣」であり、怪獣ゴジラを楽しむことが出来た。

個人的には「シン・ゴジラ」よりも面白いと感じた。
ただ、描き方が全く違うため、相反する作品と言え、ゴジラ映画であるという以外の共通点は無いのではないだろうか。そのため、どちらも素晴らしい作品であり、比較することがおこがましいと個人的には考える。
「シン・ゴジラ」には無いゴジラの要素が「ゴジラ-1.0」にはあり、「ゴジラ-1.0」には無いゴジラの要素が「シン・ゴジラ」にはある。2つとも見てゴジラとは何たるかを考えるのも面白いかもしれない。

間違いなく2023年度の日本アカデミー賞を取る作品であると考える。
この「怪獣への本能的恐怖」は是非映画館で味わうべきである。


追記:2024/03/11
本作品がアカデミー賞視覚効果賞を受賞した。
国内に留まらず、ゴジラはハリウッドすら恐怖のどん底に叩き落とした。
この歴史的快挙を祝うと同時に、この不世出の作品を映画館で楽しむことを改めて進言しておく。
今ならまだ間に合う。
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