戦争未体験の私が、ゴジラが街を襲撃するシーンで戦争を目の当たりにした感覚に陥り、ショックや悲しみも超えた言葉にできない涙が勝手に流れた……(拭う余裕もなく呆然と見てた)
ゴジラの生きるためでもなく、自己防衛でもなく、意味なく破壊と殺戮を繰り返す姿は、人間の残酷さの化身のような酷く哀れな生物に見えた。
だからかゴジラが追い込まれる姿に興奮も喜びも感じず…なんでだろう、やりきれない切なさみたいな感情が湧いた。。
生きて、抗え。のキャッチコピーの真意が本編を観て解った。これは怪獣映画でもあり反戦映画でもあるんだ。
戦争に人間がいくら大義名分と名誉をこじつけたところで、結局起きていること見ればゴジラと同じ、なんの意味もない理不尽な破壊と殺戮でしかない。理不尽に奪われて良い命も、自ら捨てて良い命もない。他国で戦争が止まない今、世界に必要な映画だと思う。
