さききち

ソフト/クワイエットのさききちのレビュー・感想・評価

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)
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2023年54本目

強烈で不愉快で思わず反論したくなるパワフルな一本。すごい作品だけれど、人物の行動/倫理上、決して傑作とは言えないし、人にも勧められはしない。けれども、とてつもない力を持った作品に違いない。
とは言え、何が主題なんだ?と観終わった今でもわからない。気分を害しやすい人は観ない方がいい。

約90分ワンカット。編集点ぽいのはいくつかあったから、擬似ワンカットかな。
日の落ち方と自然光の計算は良い。作品の構成自体が「ソフト/クワイエット」なのも見事。

不快感は『ファニーゲーム』のそれに近い。鑑賞には注意が必要。おすすめできる作品ではない。

個人の成果と人種による忖度を履き違えて被害者面する人間を引っ叩きたくなるけど、作品として誇張されてるだけで、現実でもあるあるだよな。今、「引っ叩きたくなる」と書いたけど、ステレオタイプ的に見て考えたこの俺の思考は、俺が引っ叩きたくなったその偏見と同じなんだろうな。
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