傑作。この余韻を忘れたくない。
母親→教師と視点が変わるたびに、誰が嘘つき？誰が怪物？と謎を解くため画面をくまなく観察し、思考を巡らせた。が、途中からそんなのどうでもよくなって、繊細で尊い、2人だけの世界をささやかに見守っていたいと思うようになった。なんだろう、この映画の見方が180度変わる瞬間、「あ、是枝監督、越えていったな…」と頂点に向かって登り詰めていく監督の姿が思い浮かんだ。ネクストレベル、いっちゃってる。
小さな社会(自宅、学校、親、教師)から解放されて、神の領域で無邪気に遊ぶ2人があまりにも美しくて、後半はなんだか知らんがずっと泣いていた。是枝監督にはこれからもずっと子どもを撮り続けてほしい。Wサカモトの功績も計り知れない。天才が集まって作った神話。
