観てよかった。でも、もやっと感もある。
是枝監督の、是枝脚本でない作品を初めて観たのだけど、正直なところ（死ぬほど失礼なことを言うとすれば）
『脚本家然とした脚本に是枝さんのピュアさが出きってないのでは』と思ってしまった。ちょっとこねくり回し感、
伏線回収も完璧ではないと感じた。なんで飴食った？ふつうに。動揺から？
もう一回くらい観たら印象変わるのかもしれない。
見る方向によって物事の形が違ってくるということを言いたいのもわかるけど。
なんかイマイチ描ききってるか？と思ってしまった。若干 前半ちから技だったような印象。
後半、少年2人の世界になってからのきらめきとかピュアさがめちゃくちゃ美しい、あれを描けるのが是枝さんだと思う。電車内の全ての場面が美しかった。
これまでの どピュアな是枝作品を考えれば今作は超えては来なかったというのが正直な印象です。万引き家族の完成度よ
少年の自認に関することが終盤で出てきて、あ、そこなのねってなった。
それを後ろめたく感じたり悪だとする描写を前提として描いていたと思うのだけど、なんか、今の時代に、と言うのもなんだけど、その辺がしっくりこなかった。
この違和感をうまく言い表せないのだけれども。
観てよかったけど、『おもしろい！いい映画！』って勧める感じでもない。要咀嚼。
