AME

怪物のAMEのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

(ゆっくり感想書きたくて映画見てから色んな方の感想読んで共感したり、皆さん言語化力たか〜!これこれ、私が言いたいこと!って思いながら読んでました。笑)

やーーーー、すごくよかったです。余韻。

予告で安藤サクラが「体罰があったのか、なかったのか」と言っていたからその話かと思ったら、全然違くて度肝抜かれました。

誰もが怪物になり得るってことがこの話の焦点でした。
心理学で言うペルソナを思い出しました。
学校や職場での顔、家での顔、職場での顔、恋人といるときの顔、友達といる時の顔。
色んな環境があって、その環境にいる時の顔は他人から見たらプラスであったりマイナスであったり。
今回の安藤サクラは私から見たら子どもを守るためならなんでも行動する素敵な母親に見えたけど、学校から見たらモンペにみえる。
ある人の視点からみたらその人のいいところが見えるが、違う人の視点からみたらその人は悪いように見える。
(犯罪みたいな絶対的悪は論外だけど)人間みんなちょっとずつ変だし、良いところも悪いところもある。
見る視点が変わるとこんなにも世界が違うんだって思った。ホリ先生目線が始まってからバイアスがかかっていたことに気付いてハッとさせられました。一視点じゃ物事はわからないですね。

あとは子役の圧倒的存在感!!!
みなとくんの危うくて不器用なところも
星川くんのマイペースだけど無邪気なところも自然でとてもよかった!!!
(コーラ3本に1本あったかいのがでる、とか星川くんの可愛い嘘がお気に入りです笑)
みなとくん、携帯で星川くんを「より」って登録してるのがまた心を抉られた。学校っていう狭い世界で、2人で自由になれるのが電車の中だったんだなと。みなとくんの星川くんへの気持ちは何も間違ってないんだよ、、、
最後は閉ざされていた線路にいけるようになって、映画の中とは言え、2人には幸せになってほしいなと切実に思いました。

坂本さんの演奏もすーっと心に入ってきて映画に合っていて、それを聞けたのもこの映画を見てよかったことの1つですね。
心よりご冥福をお祈りいたします。

中身も役者も映像も(綺麗!)、すべて素敵な映画でした。総じて見てよかったに尽きます。

p.s. 安藤サクラと校長との
「はいじゃない」「ええ」「はいをええに変えるんじゃない」ってくだり、あそこはクスッしてしまいましたw
AME

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