このレビューはネタバレを含みます
めちゃくちゃ好き。
なにを伝える/なにかの意図を描く、ってより真実も人間関係も全てはただ“そこにある”というだけなんじゃないかなーと。
脚本もパンフも買ったから坂元裕二がなに考えて書いたか、とかざっくり把握はしてるけど。そういうことじゃなくて。
少年同士のあれそれとか、視点による被害と加害の多面性とか、もちろん要素としてあるんだけど、じゃあそれらを単にひと繋ぎにして意味を持たせたとかじゃなくて、トレイの上にそれぞれの持つ意味をそのまま独立させた状態でざらっと並べた感じ。
それでも坂元裕二の会話の紡ぎ方や是枝さんの画の繋ぎ方が秀逸すぎて、物語としてまとまってすごく観やすいし読後感がいい。
あと本当に、音楽がよすぎた。心臓の小さな隙間からじんわり沁みてきて、癒しのようであり針で刺すような痛みもある。
子役たちも安藤サクラも瑛太も田中裕子もめちゃくちゃ素敵でした。