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怪物のhideologyのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.5
怪物

1 正体のわからない、不気味な生き物。
2 性質・行動・力量などが人並外れた人物。

現代の日本には様々な形で怪物が存在する。大抵はニュースで間接的にその存在を知る事が多い。稀に実際日々の生活の中で直接遭遇する事もあるだろう。 

しかし実際に遭遇してもその実態を正確に理解する事は非常に難しい。

何故なら 久能整 曰く『人は主観でしかものを見られず、どちらが嘘をついていなくても話は食い違う。"真実"はひとつではなく。人の数だけある。でも"事実"はひとつ。』だからだ。

そして他人に危害を与える様々な怪物が日本にのさばり続けていられるその訳は、未然に抑制・防止・規制する国や社会のシステム、教育、リテラシーと見識、危機管理能力の欠如に他ならない。

是枝裕和 監督の映画に込められた思いと共にエンドロールで浸る複雑な感慨を是非共有して欲しい。またひとつ時代を写した名作が生まれた。
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