ネオねお

怪物のネオねおのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.8
誰もが手に入れることができるのが幸せっていうものよ。

たくさんの人の感想を読んでしまったら、自分の感想が書けなくなってしまった。


ビルが燃えているって時間軸で、4人のそれぞれから見た、体験や気持ちの動きを表現していて何度もスッと過去に戻っている。
母親、担任の先生、子供、校長先生
この表現は何回か別の映画でも使っていたなって思った。
それぞれ結局見えているものや感じているものは違っていて、同じ事件でも、真実は一つじゃないよなーって思った。
母親から見た先生たちは、怪物に見えるし。
先生から見た、母親も怪物に見え、
そしてやっぱりいじめをする子たちも怪物に見える。本音を言わない人たち同士だと相手が怪物に見えてしまうけど、
でも、全ての人が、それぞれの視点から見ると、普通の感覚を持ったどこにでもいる普通の人間って感じる。
子供は大人が思っている以上に、色々なことがわかってるんだなって気付かされ、5年生という微妙な年齢の子供を表現するのが、是枝監督は上手いんだなと思いました。
男の子の気持ちは、男の子だった監督だから上手く描けるのでしょうね。
めっちゃ最悪な校長先生って思ったけど、先生らしいこと子供にはしてるなーと思いました。音楽の先生だったのよって楽器を吹かせるシーンが好きです。言葉にできないことをプーって吹いて吐き出すのよって教えるシーンで、プーってなる音がそういえば、別のシーンでも音が聞こえたけどこの時、ここにいたのか〜って気付かされた。
この映画で唯一最悪に悪い人は一人いました、
子供を虐待したお父さん。

最後、私はハッピーエンドだと思っています。
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