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怪物のonabeのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画をさっき見終えた。
上手く息ができない。
イオンモールの通路にある椅子に座り込み、
しばらくボーっとしていた。
落ち着いたのでレビュー。

点と点がいろんな人物の視点を通して繋がっていくが、どうも上手く交わらない。もどかしさを感じた。

出てくる人物をみんな疑って、どの人が怪物なのか。と"悪"を見つけようとしていたけど、私自身が怪物を作り出していたのかもしれない。

一つの断片だけをみて、それだけで判断してしまっていた自分が少し怖い。
…がそれは一つの断片以外があることを知らないからで、俯瞰して物事を見れる映画をみた私たちだから言える感想だ。
当事者になると、判断するのは難しい事。

どの人にとって目の前の出来事に
必死に生きて、考えて行動して
日々の世界は回る。


最後、抜け出した後
空はとても晴れやかで爽やかな世界だった。
そんな世界に小さな違和感を感じた人は多いのではないだろうか。
先生とお母さんが廃車にたどり着いて中開けたときはまだ土砂降りだったはず。



彼らは生まれ変わったのだろうか。
閉まっていた柵はなくなり
2人の自由な世界が訪れたという事だろうか。
そうなれば嬉しいと思うが
残された人たちのことを考えてしまった。

どの世界が良いなんて、わからないもの。


ps.
映画を観ていて途中まで
ずっと何かで読んだ漫画に似ているなと思った。
その漫画のストーリーであればこの後こういう展開になるのかな?と雑念が入るほど似ていたものだ。
冤罪をきせられた先生の話で
「でっちあげ」という漫画である。
同じ展開ではなかったのでその漫画の実写ではなかったのでよかった。
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