是枝監督4作品目。
ある出来事をいろんな視点から見せることによって、いつのまにか見ている側が「誰が怪物なのか」を探してしまう。
そんな監督の思惑に見事にハマった。
自分の保身のために嘘をつく…
そこまで悪意があるわけではないが、それが連鎖に連鎖を重ねて取り返しのつかない事態に…
いじめや児童虐待、体罰など、学校現場の課題に警鐘を鳴らす作品である一方で、すべての学校現場がこのようなずさんな体制なのかと勘違いされてしまう非常に危険な作品でもある。
ただ一部の本当の怪物のせいで、有能な人材が消されているという事実は間違いなく存在するだろう。
カメラワークに坂本龍一さんの音楽、そしてキャストたちの素晴らしい演技は必見。
安藤サクラの演技力はまさに怪物である。