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ミステリと言う勿れのkojikojiのレビュー・感想・評価

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)
3.6
No.1619 2023年松山博昭監督作品(この監督作品は初)

 昨年話題になったドラマの映画化。かなりヒットしたようでロングランだった。
配信を知って、すごく期待して観た。

 主人公の個性も菅田将暉の演技も申し分ない。題名も好き。
 ところどころで久能(菅田将暉)が漏らす社会や人そのものに対する「ウンチク」が私にはかなり魅力的なドラマだ。漫画のいいところがよく出ている作品と思う。原作は読んだことはないが、漫画はきっとこんなふうに描いているだろうと想像できる。映画もそんな作りになっているし、演技もそんな風に見えた。

 天然パーマの大学生・久能整(菅田将暉)は、広島で開催される美術展を訪れるためやって来た。そこで犬童我路の知人だという女子高生・狩集汐路(原菜乃華)に、ある依頼をされる。それは、狩集家の莫大は遺産相続に関することだった。狩集家で明かされた遺言書に記された内容は、謎に包まれたものだった。久能と汐路は謎解きに挑戦していくことになるが、その過程で過去に起きた殺人事件が辿りつく。

 謎解きまではなかなか面白かった。ところが、真相が明らかにする説明シーンが長すぎて、興醒めした。
 刑事が犯人が説明するのを待つだろうか?説明が終わったら「いいですか?」と聞いて犯人を連れていく。これは致命的。テレビのサスペンスドラマ作りと全く同じ。なんと安直な作りだろう。
 もし原作がそうであったとしても、それは漫画だからいいんです。映画化するなら、ここだけは脚本家に工夫して欲しかった。
(原作に忠実に!と言われているフォロワーさんもいらっしゃるのだが😅)

 このドラマの魅力となっている久能のウンチクの入れ方が、いい感じで軽妙に出てくるところと、雰囲気に合わないところがあった。その中でも結構ながながと喋った「男社会おける女に関する言葉」のところなんか、どうもタイミングがよくない気がした。元々このウンチク自体が知ってることで、「そうだなあ」と思うようなところがなかったせいもあるかもしれないが…

出てるだけでホットする伊藤沙莉の出番が少なかったのも残念😢
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