近藤りょうや

マイ・エレメントの近藤りょうやのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

いやー、最高でした!

火と水の純愛ラブストーリーにここまで感情移入して感動させられるとは。


エレメントの世界とはいえ、本編始まってすぐに、ハリウッド映画のトレンドである、移民二世を描いた映画なんだな〜と思いながら観ていると、テンポよくエレメントシティの説明がセリフなし、映像だけで進んでいって、気がついたら没入してるのもさすがピクサー。


エレメントの特徴を上手く生かした生活感溢れる描写も面白くてよかったです。


この映画は、結構冒頭から引き込まれたので最高だったのですが、1番引き込まれたのは、エンバーがウェイドに、お父さんと二人で花を見に行ったとき、差別を受けて恥ずかしい思いをした過去があることを話すシーン。
「それはとても辛い経験だったね(細かいセリフ忘れてしまった…!)」という何気ないウェイドのセリフに、妙に心の奥底に入り込まれてギュッとなった感覚があって、なんか泣きそうになったんですが、その直後、エンバーも「なんでそんなに心の中に入り込めるの?」みたいなこと言ってて、この瞬間に、「あぁ、この映画は絶対に最後まで感動しっぱなしだ。」と安心して、最後まで本当に感動しっぱなしでした。


あと、嫌いなキャラが一人もいない。
親との対立みたいなのって、親が悪みたいに描かれる事が多いイメージですが、親の気持ちにもちゃんと共感できるし、癇癪を起こすエンバーにも同情出来るだけの境遇と、性格の愛嬌があって、皆が愛おしかったです。


ニモやウォーリー、ピクサー意外だと1917等で繊細で印象的な音楽を添えて世界観を作り上げているトーマス・ニューマンさんが音楽担当してるのも個人的に嬉しいし、世界観マッチしてて最高でした!


最後のSuperflyさんの「やさしい気持ちで」も、神アレンジ過ぎます。歌詞もベストマッチ。日本アーティストの海外映画とのタイアップはあんまり。。。と思ってしまうタイプですが、アーロと少年然り、2分の1の魔法然り、ピクサーのタイアップは毎回唸りますね。。。これはタイアップすべきと思わせるだけの説得力がアーティストと楽曲にある。。。


製作者の個人的な生い立ちなどが作品にそのまま反映されるピクサー映画。さすがだなと思いました!