毒っ気たっぷりな作品だった。
面白かった!
荻上直子監督は、『めがね』『かもめ食堂』『僕らが本気で編むときは』と、ほっこりほんわか癒され作品イメージが強かった。なだけに衝撃!
と言うか、筒井真理子主演はそう言う事だったのか!笑
新興宗教にのめり込むことで心の安定を保っていた主婦の元に、蒸発していた夫が突然帰って来た。夫はガンを患っていたのだった…
要所要所で挿入されるお囃子みたいな音楽が違和感にも期待にも変わる。それがフラメンコの音楽だった事が最後の最後に回収される爽快感ったら!
更には、吹っ切れた筒井真理子の爽快感ったら!素晴らしい!!!
(今回ももしや大胆ヌードを披露?と、実は気が気じゃなかった笑)
いや~な気持ちを積み重ねて積み重ねて、最後にスッキリ!感動じゃなくスッキリ!
間違いなくラストで持ってかれる作品だった。
3.11の絡め、新興宗教の闇、誰の心にも存在する偏見の目…。俯瞰しつつも、一瞬でアチラ側に行っちゃう可能性の部分ではゾクッとする。良くも悪くも人間らしさをリアルに強烈に毒々しく描いている。
スパッと他人事と割りきれないからこそ、居心地も悪い。
そして角度を変えると間違いなくホラー。
改めて筒井真理子の女優魂に頭が下がりつつ、今作ではメガネ会計ババア(あまちゃん)と、ムッチ先輩(ふてほど)についつい注目しちゃったのは飽くまでも個人的な視点。
それにしても、アクの強いキャストで大渋滞だったなぁ…笑
【教訓】
不満は小出しに
我慢はほどほどに