このレビューはネタバレを含みます
日常のストレスが募り新興宗教にハマってしまった映画…違うな。一度蒸発した夫が癌になって帰ってきた映画…じゃないな。更年期障害の映画…でもない。
なんだこれ?
設定とストーリーはあるけどコンセプトやテーマが何も無い。ダメだよこういうの。
自分の境遇が一番不幸だと感じていた主人公が自分の事だけ考えて生活をしていたら、自分よりも不遇な生活を送っている人(清掃のおばちゃん)を目の当たりにしてしまい、色んな感情が沸き起こって自分以外の人の為に行動してみたら閉ざしていた心が開けていったって話を描きたかったんだろうなあ。
ずっと映さなかった赤。手拍子の正体。そしてダンスによる体現。これをラストで一気にぶつけてきて「どやー!」って感じで締めるんだけど、だから?って思う。
ラストの天気は妥協しちゃダメだよ。新興宗教とそれにハマってる人のヤバさ表現がチープ過ぎる。心理描写が誰でも思い浮かべるような演出で安っぽい。画角も構図も平凡でテレビの2時間ドラマのよう。あと江口のりこの無駄使い。
自分の書いた脚本で映画を撮らせてもらえる人がどうしてこんな物を作るのか?面白い面白くないじゃなくて完成度が低い。
こんなの洋画だったら輸入すらされないんだろうけど、同じ日本だと劇場公開されちゃうから怖いよ。