ゴダール作品の中でも政治色どぎつめの一本。政治、戦争、左、右。メイドインUSAということでディズニーも多めにdisっている。
ストーリーに関してはいつになく皆無。リシャールという男の謎の死を解明しようとしているのかな?この女性は。という感じ。
バーテンダーに頼まれて、男がバーにある物を描写するシーンが印象的。「グラスが1個、たくさんのビンと、1本のバラ、俺が指差す方には窓が3つ。ドアが俺の目の前にあって同時にあんたの後ろにある。」
これはゴダールによる映像の解体。取り立てて認識させることでこちら側に生まれる違和感。予定調和の破壊。
こういう実験的な試みは、その後の『たのしい知識』などにも繋がっている。