このレビューはネタバレを含みます
音も色も光も、波という一つの現象によって生まれ、人が感知しうるわずかな帯域のみで広がる想像と可能性の一歩を思春期の若者に重ね描くのがすごくいい。
波という現象と運動に包括される光と色と音。それを結びつけて想像する感性と感覚。
赤青緑が集まると白く見える光の現象のように、あの3人が各々好きな音を持って自然とバンドを組み集まった時に自然と生まれた音楽がそこに奏でられているというのが良くて。そこに自己顕示欲とか繋がることの感情の昂りもなく、集まって音を出しているただその行為だけが楽しいという純化された時間が愛おしい。
純粋に音楽を一緒に奏でる仲間として3人が集まって、離れる時にその人を純粋に応援する気持ちも、もんのすごく良かったんですよね。恋愛の気持ちもない関係がもんのすごく居心地よかった。