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せかいのおきくのmsyのネタバレレビュー・内容・結末

せかいのおきく(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

人力だった…人の手で汲んで運搬していた、モノクロ映画で本当に良かったよ…雨が降ったらあんな風になるんや…「おきくちゃんの目方」…恥ずかしいわ、目方とか言われるの恥ずかしすぎるわ😭

江戸時代の循環型社会をドラマとして見られる非常に貴重な映画だった、けど矢亮と中次の作業効率悪ない?とか、いつもあちこちにこぼしてるけど大丈夫?肥溜めのとこだけじゃなくて江戸時代ってそこら中臭かったんかな……いろいろ心配しながら観ました…

人生って食べて出して寝るの繰り返しやなって改めて気付いた。それが何とかなってたら人生って何とかなるんやろうな、病とか環境でそこに不自由ある場合は何より優先的に改善せねばならんし、そこに関わる仕事は本当に尊いことやなって思った。出すの分野でのインフラの進化には手を合わさずにいられないよ…家におトイレあるの幸せやな…

朝になったら長屋から出てきてご近所みんなおはようって言い合って順番に井戸使ってる景色すごく良かった。おきくの朝の洗顔が水洗顔で肌に刺激を与えない抑えるような洗い方で面白かった、これはなにか資料に基づいたものだろうか…長屋に住む寺子屋で働く元武士の娘モーニングルーティン動画見てみたいです。

おきくちゃん、中次におにぎり作ったの持って行く途中車にぶつかって潰れて、しょんぼりしてたのにそのまま持っていくんや…オリジナルの手話でそれ一生懸命説明して、拗ねた顔して中次に包み紙渡すんや…かわいい…
ここ笑うとこだぜ、とか、最後の青春だなあ、とかの言葉も違和感なく、素直な若さを感じられ、あの3人が江戸時代を身近に感じさせてくれた。エピソード毎に目次が出てくるのもテンポ良くて楽しかった。中次が矢亮に言った、気持ちは強いけど心は弱いっていう叱責は自分にも刺さったし設定が珍しいとかだけじゃなくて現代にも地続きな人間ドラマだった。この映画見てから、時代劇とかで長屋の場面があると、あ!おトイレの建物がある!とか、井戸端会議のすぐ近くやん…臭くないんかな…と思ったり、戦争映画でも陣営から少し離れたところに溝が掘ってあったりという場面に感じ入るようになりました。この映画を見た前と後で、時代ものの作品を見る目が変わった。すごく勉強になった。
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