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僕らの先にある道のmsyのネタバレレビュー・内容・結末

僕らの先にある道(2018年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

過去をカラーで、現在はモノクロ。ベーシックな映画的手法がこの作品のメッセージと合致している。奔放なシャオシャオとグズグズして煮え切らないジエンチン。わかりやすいキャラクターを手抜きせずに作り上げる。音楽は美しく、田舎の親は懐深く…くすぶり時代のシンボルであるソファ…ボロボロのソファがある部屋で2人はキラキラと若くて、モノクロの2人は落ち着いた中年に見える…演技力すごい。撮り方もすごい良いんよね…あの部屋のパートほんとに丁寧、俯瞰の画も意味深い…
韓国版「ソウルメイト」観た翌日のためこの作品の良さがより心に沁みた。同じ120分で、二人のエピソードの積み重ねで、現在から過去に遡っていくのに、大きく違う二つの映画。分析とか言語化ができないけれどこの映画…ほんとに素晴らしかった…大好きだよ…

シャンシャンと別れたジエンチンが部屋を片付け窓を開ける場面で涙がブワア…そう…自分で気付くことの素晴らしさ…ジエンチンのアップデート…😭あとは最後まで泣きっぱなしであった。

結局親は何もかもわかってるし、我が子の味方も我が子同然。体は朽ちるが自分なりの哲学を得て魂は昇華する。シャンシャンとジエンチンのソウルメイトとしての繋がりもお父さんの生き方も人間の尊い部分の可視化、生きていて良かった、ってシンプルに思いながら泣いた。哲学持って老い朽ちて後進を笑顔にしたい。そんな生き方したい。

そしてエンドロールでカラーとモノクロが逆転するっていう…こうした悟りが人の生きる意味って思った…
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