YoshihiroToda

君たちはどう生きるかのYoshihiroTodaのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

前提として、私は、映画を自分なりの解釈でどう感じたか、どう思えたか、そういった心の動きを楽しむものとして、心の運動のようなかたちで映画を観ている。

以下は私なりの勝手な解釈で勝手に感じたことを書いてます。

まず、82歳の私から見たらだいぶおじいちゃんの宮崎駿さんが、ものをつくるというエネルギーに感銘を受ける。
私もひとりの作り手として、その情熱に対して感動する。つくるというのは、なかなか大変なことですから。

そんなおじいちゃんの駿さんが、何を我々に伝えたいのかという点に終始着目し鑑賞。
タイトルがとある本のタイトルを使ってるとしても、かなり熱のあるタイトル「君たちはどう生きるか」。
そのワードがチラつきながら思うに、私はこのようなことを感じた。

私たちが暮らす地球では、現在さまざまなことが起きている。いまだに戦争を繰り返し、いまだに自分中心の人で溢れている。コロナで何か変わるかと思いきや、元に戻ろうとしている。
それでも崩れないようにバランスを保ちながらやってこれた。
しかし、愚かな人間(鳥の王のようなもの)は、結局破壊してしまう。

彼らはその後元の世界に戻るが、それは観ている私たちに戻るということ。
映画を観ている私自身に、そんな世界の中、「君はどう生きるか」という問いが繰り返された。

私には子供がいる。
私の人生だけなら、今を楽しむことだけでいい。でも子供の未来も想像する。なんならその子供の子供、私の孫まで考えると未来は続く。そんな未来のため、私はどう生きるか。そう問われているよう。
と、勝手に解釈し、勝手に心を動かす。

もちろんストーリーだけを追いかけたら、?な部分もたくさん垣間見えた。もっとわかりやすくしたらいいのにという点もある。

でもそんなとこをとやかく言うだけではもったいない。せっかくの2時間ぐらいという貴重な時間。どう感じたかを大事にしたい。

また今回はまったく広告なしでの公開は、とても新鮮でよかった。これからもそのほうがいいのではさえ思った。
広告をつけるとなると、あらゆる金の亡者たちが、ここぞとばかりに溢れて自分が自分がと人を蹴散らしていく、宮崎駿ばりのアニメーションが想像できた。純粋なものを私は求めているのです。そう思えた。

ポロポロになったカゴの中の私たちは、新たなカゴを求めて飛び立つ時がきたということか。
そんなふうに思った作品でした。
YoshihiroToda

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