このレビューはネタバレを含みます
宮崎駿の遺言のような作品。ファンタジーの世界を作り続けて来た大叔父が子孫に世界を継いでほしいって言って、断られ、世界が崩壊する。まるでこれからのジブリのありようを示唆したようなメタ的な作品だった。
内容は残念ながらあまり好みではなかった。展開も途中から投げやりだし、布石の回収は諦めるし、ストーリーは作りかけのものを見せられてる感じがした。キャラクターの深掘りは浅く、ストーリーのためのコマにしか見えない。
何より悲しいのは、明らかに今回の作品に出てくるファンタジーの世界は今までのジブリを彷彿させたものとなっており、自分も含めて子供の頃からジブリに夢をもらって成長して来たのに、宮崎駿が作中でこの世界は腐っている、もう壊れてるだとか。あなたたちが好きなものは、こういう可愛いキャラとかくだらないギャグとかだからマーケティング視点からいっぱい入れときますねーっていう嫌味含んでいることを感じた。実際、作品ではこの作品は悪意を含んでいるって言ってるし。
穿った見方と言われればそうだけど、最後の遺作がこれだとなんか悲しい…
