このレビューはネタバレを含みます
素晴らしいの一言で。
いいかな。
好きな監督の作品は無意識にメタ的に見てしまう所もあって、見ながら色んな感情が湧く。
新海、細田、庵野の親の作品のようだった。そんで、ジブリ作品の全部を見せられた気がした。
作画のクレジットに宮崎駿がいなかったのは、歳なのか継承か、わからないけど、宮崎駿はこの世界でとても尊い人間だと本当に思う。
映画の冒頭で圧倒されたし、宮崎駿の新作が観れる喜びにすごくワクワクした。
はるか昔に映画館で母と観た宮部みゆきのブレイブストーリーのような、バケモノの子のような、すずめの戸締まりのような、または、シンエヴァとも言えなくもない、この物語はあぁ、新海、細田。。。これだよこれ。と心で思ってた。
あの世界は何だったんだろう。
指先ひとつで崩壊する世界、紡ぐ世界、風刺にも思えるし、
生まれ変わる魂。死なない魂の輪廻転生、希望と神秘のようにも思える。
あと、個人的にすごく良かったのは、家事の中助けを求める母をトラウマのように悪夢で見る主人公に対して、最後には私は火が好きだからとポジティブな形でお別れしたことがなんかぐっときた。ファンタジーはいつでもハッピーエンドであってほしい。宮崎駿の作品はいつでも、何か心に刺さるものがある。
一度で理解しきれないし、インタビューで宮崎駿が自分でもわからないって言ってたことも踏まえても、理解より能動的に感じる何かがあって、言葉に落とし込められないけどとにかく素晴らしかった。アニメ映画の父だよ、ハヤオ。
この作品がジブリ作品で1番良い！！1番好き！！とは言えないけど、現代におけるアニメ映画においてとても価値のある作品だと思う。
