君たちはどう生きるかのツバメのネタバレレビュー・内容・結末

下の世界に降りた、いわば後半パートからは冒険譚となっていて、青鷺は主人公を誘惑する立場だと思う。これは青鷺がいくつか持っている役目のうちの一つなのではないかと感じた。また、お手伝いのおじばばのような一般人が青鷺を知覚するには大叔父様の血筋を引いたものに触れておく必要があるのではと思う。そして、大叔父様というキャラクターは見る人によって感じ取れるメタファーが違うことだろう。そのメタファーを追って推理していっても矛盾が発生するような構造になっており、その多様性を楽しむこともこの映画の魅力的な部分である。最後に自分が見ていて面白さを感じた部分は、青鷺と主人公が脳シャバインコ軍団にバレないように剣山タイプの鳥よけを進んでいくシーンである。このくだりから飛ぶが故に鳥よけを嫌悪する鳥の特性を捨てて、人間のように地を歩くスタイルのインコたち、その達観性ゆえに主人公たちの動向に気づかず見落としてしまうという少し皮肉が効いた光景を面白く感じた。