ジニー

君たちはどう生きるかのジニーのレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.0
自分はどう生きるか。
行き詰まった、息苦しいと感じた時に見たい映画。

自分の塔を地道に作り上げる。
そしてその自分の塔が崩れ落ちないよう日々ひとつずつ経験、思考を積み重ねる
積み上げすぎて溢れてしまった時、自分のキャパを超えてしまった時、
その塔は崩れてしまう。

その塔が崩れなかった時、明日は大丈夫。
明日だけ?!とセリフであったが、
人生それくらい厳しい世界なんだと思う。

常に明日を生き抜くために自分はどう生きるか。

この絶対的な世界の流れで小さな自分を繋ぎ止めるのはそれだけ難しいことなんだと思う。

叔父から渡された積み木、それは悪意があると言うのは叔父は叔父なりに見つけ、身につけてきた積み木。それが墓石であり、叔父はもっと厳しい所から何とかみつけてきた石をギリギリで積み上げてきたんだと思う。

その中でも渡された善意の石。

それでも受け取らなかった主人公
それを受け取って引き継ぐのひとつ
でも自分は自分で色々な形の石
それは、友達、家族、自分が生きてく上で関わってきた物、感覚の上で自分なりの、善意の石を積み上げていくと決めるのに感動した。

誰のものでもない自分だけの塔を築きあげたい。

主人公は既に悪意のある傷を持ってると言ったが、人間誰しも善意だけでは生きていけない。

それを教えてくれて、なんだか救われた気がした。

叔父は善意の石を13個3日に1個ずつ積み上げなさいと言った。
これは自分に置き換えても1日1回人に親切になる。感謝をする。もちろんそれが出来ない時だってある。
だから毎日じゃなくていいから焦らなくていいから、その気持ちを忘れないで生きていこうと思えた。

映画の感想としては重すぎるかもしれないが、あくまでも自分のひとつの積み木として
この映画で思ったことを断片的にならべてみた。
そしてまた見返して、
いつか自分の塔を完成させたい。

それが自分がどう生きるかに繋がる。
ジニー

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