ここにきて、ようやく宮崎翁が等身大の冒険譚に到達した感のある作品。
ジブリ史上もっとも地に足の着いたファンタジーであり、宮崎翁の自伝的メタファーでもあるのだろう。
ジブリは嫌いなのでそんなに持ち上げる気は無いのだけど、「ある種の」完成度は極めて高く、誤解を恐れず言えば一種の神話的な風格すら感じる。
不可解で説明足らずなくせに、客に媚びる気が一切無くひたすら一方通行で何か重要っぽい事を伝えてくるその様は実際神話味がある。
要約するなら「創造主の生誕及び天地（ジブリ）創造、そして崩壊に至るまで」といったところか。
少なくとも原作の100倍は面白く、考えさせられる映画だった。てか原作の扱いの雑さもジブリ史上最高レベルだった気が。
