このレビューはネタバレを含みます
幼い頃に金曜ロードショーで観たジブリ作品は、何も知らなくて、よくわからない物語で、だけどワクワクと惹き込まれる世界があって。
『君たちはどう生きるか』を大人になって観て、そんな気持ちで満たされたような気がします。
確かに眞人が訪れる世界が何を描いているのか、すべては理解できていません。
それでも大切な人をなくしたことを受け入れたくない気持ちと、受け入れなければならない気持ち。まだ大人になる前の眞人が、選択しなければならないこと。
踏み込んだ世界は生と死が強く反映されている印象がありました。その中で、多くの人に愛されて守られて育ってきたことを、感じたのではないかと思います。
「あなたを産めるなんて素敵なことだ」
こんなに幸せな一言はないです。
エンドロールで流れる米津玄師の『地球儀』が優しさで包んでくれるようでした。
「この道が続くのは続けと願ったから」という歌詞が好きです。