ぜにげば

シティーハンターのぜにげばのネタバレレビュー・内容・結末

シティーハンター(2024年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

キャッツアイは読んだことあるけど、シティハンターは確か読んだことないはず。
2018年のアニメ映画は見た。
キャッツアイの感想は一言で言うなら「古い」。
2018年シティハンターの感想は「古くてキツイ」だった。

自分の中でシティハンターはもう嫌いな作品の位置付けに置いてあって、今回のNetflix版も見る気はさらさら無かったのだが、あまりにも鈴木亮平のビジュアルが良いのと、かなり評判もいいこと、そして何より幽遊白書の実写版の出来が良かったことから見てみることに。
結果として見て正解だった。
自分の記憶が正しい前提だけど、シティハンターの良さを殺さずに古臭さをかなり消臭できてる印象。
1番最後のハンマーで殴られるノリとかは「はいはい」って感じだったけど、一番最後だしそれぐらいはまあいいかなという感じ。
下ネタ全般もかなり好みだった。
冴羽獠はスケベキャラであってヤリチンキャラでは無いから不快感みたいなものは元々ない(って認識であってるよな?)はずだが、それ以上の掛け合いの良さがあった。

ただ下ネタ以外の、おちゃらけた時とのギャップを明らかに意識した、鈴木亮平が喉の下ら辺を少しがならせて出す所謂“イケボ”には少ししんどさを覚えたし、申し訳ないけど安藤政信さんの演技はかなり嫌いだった。
最初の電話してる時の目線とかも何から何まで演技っぽすぎるというか…。
酷い言い方をするけど、早期退場してくれて良かった。
去り際もかなり美しかったし。

アクションシーンは本当にいい。
拳銃ならではの、1発がそこそこ重たく、それでいて軽やかな感じが最高だったし、リロードの手際の良さとかだけでも見てて楽しかった。
所作一つ一つもスタイリッシュだったし、鈴木亮平万歳って感じ。
しかも飽きさせない。
幽遊白書の時は爆豪勝己が可愛く見えるくらい大袈裟すぎる右の大振りを終盤まで多用してて、アクションの彩りが足りてないなと感じたりしたが、今作にほういうのはない。
舞台上で演技のフリをしながら捌くシークエンスには感心せずにはいられなかった。
まあ幽白はドラマだから尺も長いけど、そういう意味で今回シティハンターを映画にしたのも大正解だと思う。

世界観もかなり良かった。画作りがシティハンターっぽさを醸し出してた。
snsが当たり前だからこその掲示板に特別感がある感じとか、繁華街の街並みとか全部が綺麗。

唯一個人的に気になったのは、香の前で形見の銃を撃つシーンで、後ろに耳当てが映ってたこと。
あそこで耳当てが映るって事は、普段試し撃ちでは耳当てを付けて発砲してるということ。
それなのに実践では耳はノーガード。
以降の発砲シーンで「鼓膜大丈夫かな?」って気になるから完全に余計な情報だった。
サプもついてないわけだし。
もうこの手の作品でかっこよさを重視して鼓膜なんか気にせず撃ちまくるのはお決まりなんだから、そこしっかりしなくていい。
世界観の良さは小道具とかがしっかりしてたからなんだろうけど、しっかりしすぎてたと言うか、しっかりしてなかったというか、爪が甘かったというか、勿体ないなと思う。

Netflixさんは今後もこの調子で実写作品いいもの作ってください!
ぜにげば

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