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殺人に関する短いフィルムのmnsのレビュー・感想・評価

殺人に関する短いフィルム(1987年製作の映画)
4.0
この映画のリアリティは、殺害の動機や実行、それまでの過程にあるのではなく、ロープの輪を調整し、クレーンに油をさし、開閉式床の下に黄色のトレーを置く、一連の動作を迷いなくこなす執行人の手つきにこそある。

青緑がかったフィルムは、この国の湿感、この時代由来の薄ら息苦しさ、そして彷徨する青年の死にかけた魂の表現にピッタリ。死んだ妹と同い年ぐらいの女の子たちにちょっかいかけて窓を挟んで笑うシーンが良かった。
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