滝井椎野

ウィ、シェフ!の滝井椎野のレビュー・感想・評価

ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)
4.1
コメディ部分とシリアス部分が絶妙。
カティと施設の住人たちの心の交流が、王道ながらも心に染みた。

本作でもテーマの一つになっている移民問題は他の映画でも取り上げられており、それらを観ている間に自分としても他人事ではいられないと思っているのだが、本作ではそれが子どもたちの夢を叶えるための障害としていかに大きな問題なのかを強く感じさせられた。

夢を語る子どもたちの笑顔がとても印象的な本作だが、カティの表情がまた良い。
最初の仏頂面から、子供たちと打ち解けていく内にどんどん優しい表情になっていくのに、観ているこちらも頬が緩む。

個人的に特に好きだったのは、カティが辞めたレストランに子供たちと食事をしに行く場面。
美味しいものを食べる子供たちの笑顔のなんと尊いこと。
食事の一番のスパイスは食卓での笑顔というのは、万国共通なのだろう。
滝井椎野

滝井椎野