このレビューはネタバレを含みます
良くも悪くもTVドラマ版の延長。
もっとテンポよく凝縮した方がより楽しめたような気もする。
せっかくならパリの街並みや美術館内ももっと映してほしかったな。
しかし露伴先生、青年期こんな普通のキャラなのにどこから何がきっかけであんな喋り方とあの雰囲気になったの？笑
上手い下手ではなく、少ーしくらいは露伴節を残してほしかった気もするなぁ。
仁左衛門が露伴と同じ俳優なことで「先祖も絵描きだったの良い！露伴先生が絵を愛する理由がここに…！」と思っていたら菜々瀬の方が先祖？？2人の子供…がいるわけでもない？？あれ？？
どうして血の繋がりもないのに同じ俳優を使ったのか、様々な理由を考えたけど納得はできず、やっぱりそこはやるべきではなかったのではないかと。
すごく楽しんで観ていただけに急についていけなくなってしまったというか、現実に戻された感がある…。
そもそも岸辺露伴シリーズは(原作は未読ながら)不気味な怪奇現象などに巻き込まれ乗り切るも「あれは結局なんだったんだろう」と謎と余韻を残しながらまた元の生活に戻っていくミステリーさが好きなので、今回は全て語りすぎな印象。
とはいえドラマ版が面白すぎたので劇場版に多少の期待感もあったことと、仁左衛門が無意味に露伴と同じ役者だったことの一点が大きく減点に感じてしまっただけで、設定など全体の骨組みはやはり面白いし平均以上のクオリティだったとは思う。
『この世でもっとも黒く、もっとも邪悪な絵』という設定、好きです。
指の体操と泉くんが追い出されるシーンが今回はないなと思ったら最後にしっかりあって笑ってしまったw
後悔なく生きていくって途方もなく難しいのに、泉くんは先祖代々後悔のない生き方をしてきてるんだなぁ。好き。
