キャプテンマーベリック

機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙のキャプテンマーベリックのレビュー・感想・評価

4.3
2023_No.78

最終章は名シーンのオンパレード。
ガンダムシリーズ恒例の最終決戦はやはり宇宙。
泥沼化していく戦争。核を撃ちまくる連合。対抗してジェネシスを放つザフト。
ブルーコスモスやザラ議長・クルーゼと戦う第三極のチームラクス。
大勢の人々が命を落とす辛い展開。

敵対するラミアス艦長とバジルール副艦長。
この2人の関係が作中一番辛いかもしれない。
ラミアスは甘いところがあり、それを分かってるからあえて憎まれ役を買って厳しく支えるのがバジルール。
2人ともお互いを認めて信頼していた。
それが最後敵対することになろうとは。
バジルールは冷静でもアズラエルは暴走してアークエンジェルを狙う。
そして不可能を可能にする男……。
悪いのはアズラエルだけど、ラミアスはそれを分からずバジルールを恨んでしまう。
キラとアスランは対立しても最後和解したけど、ラミアスとバジルールはそのまったく逆というのが悲しすぎる。
バジルールさんSEEDで一番好きかも。

そして最終決戦、フリーダムがあまりにも美しすぎる。
1stガンダムと同じくクルーゼにボロボロにされてもそれすら美しい。
勝利しても涙を流し続けて宇宙を漂うキラ。
「どうしてこんなところまで来てしまったんだろう」
勝っても虚しく、戦争は残酷で勝者などいないという本作の一貫したテーマを表していました。
でも帰れるところがある。こんなに嬉しいことはない。

やっぱ年取ってみると昔と見方も違っていて楽しく見れました。
フレイも昔は悪女だとばかり思っていましたが、振り返ると彼女なりの葛藤が間違いなくあり、彼女もまたキラにとって大切な存在でした。
劇場版を見るのも楽しみになりました。