順慶

ザ・キラーの順慶のレビュー・感想・評価

ザ・キラー(2023年製作の映画)
3.6
Filmarksのあらすじの「壊滅的なミスを犯した冷酷な殺し屋」の書き出しで鑑賞を決めた。もちろん監督フィンチャーだからなのだけど。

ずっとひとりでいる殺し屋の頭の中は饒舌。観客は、殺し屋のひとりごとに最初から最後まで付き合うことになる。

部屋の窓から向かいの建物の部屋を狙っている。外出して、マクドを食べて、また部屋に戻って、少し眠って、また狙う。
こっちは目的も誰を狙っているのかもわからない。

で、狙っている男の姿を確認。緊張が高まるシーンなんだけど、女性が邪魔だ。
なんかのプレイが始まるところだったんだ。もうちょっとその先を見たかった。

暗殺者はどう撃つかより、その後、どう去るかが大事だ。それは昔「ジャッカルの日」を見てわかったこと。
で、本作の殺し屋は、その殺しを「壊滅的にミスる」。
ずっと、しゃべってらからだ、と思った。

ともかく逃げる逃げる逃げる。世界を股にかけて逃げる。
で、残酷な報復を受ける。

それから仕返し。
復讐のために、探す探す探す。世界を股にかけて探す。

自分はミスしたのに、復讐は徹底的に殺る。
殺しに使った道具は、すぐにゴミ箱にポイ。海にもポイ。足のつかないようにすぐ捨てる。
プロってこんな風にやるのか。

音楽の使い方がカッコよかった。その場で鳴っている音楽、殺し屋のイヤホンで鳴っている音楽とか。エンドロールの曲もよかった。

で、あの犬。あのスピードで追いかけた後で、柵を越える勢いのジャンプをみせる。1番怖かった。
順慶

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