肉まんを坊やが見ていると、お店のアルバイトであろう若い女性が「欲しいの?」と言い、親切心から坊やに肉まんをサービスしてあげる。坊やが何も知らない祖父の元に肉まんを持って帰ってくると、祖父はそれを叱る。これぞ昭和の古き良き日本!
「つよし、お前は乞食じゃなかやろが。お前が欲しか顔ば見せるけんで、あの人が親切でくれたつかもしれん。ばってん、それはいかん!欲しかときゃに爺ちゃんに言わんば。爺ちゃんががぜん金ば持っとるけん。ほら金。自分で払うてこんば。さぁできんか、それくらいのこつが」
私が親になって、もし同じようなことがあったとき、この祖父のようにちゃんと叱れるだろうか?きっと「もらったの?良かったね!」なんて言ってしまいそう…。大事なのは矜持だよなぁ。
生活保護を受けることを「恥ずかしい」と思うのが本来の日本人だろう。それを恥ずかしいと「思わせない」ような訳の分からない変な偽善的社会になってきている。そんなことを思いながらこのシーンを観ていた。20代の私でも今の日本はおかしいと思う。