三四郎

Trenck - Der Roman einer großen Liebe(原題)の三四郎のレビュー・感想・評価

3.5
将校トレンク男爵は、ポツダムにある宮殿の階段で王の末妹アマーリエ王女と出会い、二人はすぐに恋に落ちる。
戦争前夜、華やかな舞踏会が開かれ、 トレンクは舞踏会の警備にあたるが、アマーリエはその機会をとらえ、トレンクに手紙を渡し逢引きする。
その直後、トレンクは出征し、スパイ容疑で牢獄に入れられ、二人は年老いて30年以上を経て再会するまで離れ離れとなる…。

アマーリエがトレンクに渡した肖像画入りロケットを肌身離さず持つトレンク。アマーリエ王女の登場シーンやロケットが出てくるシーンは、彼女のテーマ曲であるかの如く決まってあたたかく軽やかなメロディが繰り返し流される。
30年後の再会シーンでドロテア・ヴィーク演じるアマーリエは年老いたお婆さんになっているが、アマーリエより年上のはずのトレンクが全然老けていないことにとても違和感がある笑
牢獄で廃人同然の生活を送っていたのになぜ再会の時は背筋がピンとしていてアマーリエよりかなり若そうで元気そうなんだ!

「ハンス・シュトゥーヴェはトレンクというより”ホンブルクの王子”で、少し芝居がかっているが、エレガントな衣装で女性たちの人気を集めている。ドロテア・ヴィークは、憧れと憂鬱に溺れる王女アマーリエを美しく静かなイメージで演じ、終盤の慈愛に満ちた修道院長役では冷静で誇り高い美しさだ」– Oskar Kalbus: Vom Werden deutscher Filmkunst. 2. Teil: Der Tonfilm. Berlin 1935. S. 74

【映画の内容】
シレジア戦争を背景にした恋愛ドラマ。プロイセンの将校フリードリッヒ・フォン・デア・トレンク男爵は、国王フリードリッヒ2世の妹アマーリエ王女と恋に落ちる。 その後、トレンクは戦争中の諜報活動を疑われ国家に反抗的な態度をとったとしてグラッツの砦に投獄される。世の中が平和になり牢獄を脱走するが、脱走の罪で指名手配され再びマグデブルクの地下牢に放り込まれる。クヴェードリンブルク修道院の院長となっていたアマーリエ王女が兄の国王を説得しトレンクは恩赦を受けるが、プロイセンから追放される。その後、フリードリッヒ・ヴィルヘルム2世の治世となり、プロイセンに戻ることを許され、30年ぶりに年老いたアマーリエと再会する。
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