Toineの感想文

インサイドのToineの感想文のレビュー・感想・評価

インサイド(2023年製作の映画)
3.8
【芸術の秋にぴったりな閉鎖空間】
飛行機内で鑑賞する映画だし軽い気持ちで観ようと思ったらウィレム・デフォー様主演だったので機内で叫びそうになりました。
そして最後の最後エンドクレジットの曲がRadioheadの大好きなPyramid Songだったので再び絶叫しそうだった。
どうにか堪えた。

多分よろず屋のデフォー様がアートコレクターのお部屋(タワマンの1室)に侵入してシーレ画伯の絵画3点を盗もうとしたら閉じ込められちゃったワンシチュスリラーでございます。
現段階では日本未公開作品です。

大好きなデフォー様と大好きな監禁ものの組合せ。
しかも困り果てたデフォー様を色んな角度でひたすら画角に収める!
更にデフォー様の美しい手をやたら撮る!
監督分かっていらっしゃいますねえ!
こんな性癖に刺さりまくりのゾクゾクする楽しい映像を最後まで冷静に機内で観れるんか私!?
頑張って顔面フリーズに努めて鑑賞しておりましたがラスト30分辺りで本気の汚物描写があり高まる気持ちがスッと冷めたのと、デフォー様に無理させ過ぎじゃない?という過保護の気持ちが芽生えました。
結果、周りの搭乗者の方々にご迷惑をお掛けすることなく最後まで観終える事ができました。

オープニングカットで名だたるアーティストの絵画やオブジェ、プロダクトの数々が映し出されまして、シーレさんとジャコメッティさんとカテランさんしか分からなかったのでディスクが発売されたら全ての作品の作者とタイトルの答え合わせをしたいなー♡
親切にアートコレクションのクレジットも最後に流れてましたし。
デフォー様が壁に殴り描きしたバックベアード?とルドンのオマージュ?も萌えました。

ていうか今更ですがこちらの作品の評価低くて驚愕いたしましたわ。
確かにそもそも機内で流して良い作品なのかという疑問。汚物的な意味で。
尺の折り返し地点以降は時間稼ぎの演出ありなので若干ダレますし。
後半は思想強めかつお説教っぽいですし。
曖昧なオチからPyramid Songへの繋ぎが…あの曲の歌詞は私は自○の事を書いた歌詞だと解釈しているのでそっちのルートなのかな?と考えました。

要するに閉じ込められてからの様子が屋敷の所有者によるデフォー様を使ったアート作品って意味だと解釈いたしました。
好き嫌いが分かれそうな映画ですね。
もちろん私は好きですわ♡♡