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アンダーカレントのtomharakのレビュー・感想・評価

アンダーカレント(2023年製作の映画)
4.2
原作物凄い好きです。
すごくリアルな低温の日本映画的空気感を湛えているなか意図的に漫画らしい登場人物(特に探偵とサブ爺)たちの掛け合いを入れて絶妙なバランスを保ってたのが原作の魅力だったと思うので、それを普通に日本映画としてつくった場合普通に良いものには落ち着くだろうけど原作超えては来ないだろうな、という予想でしたが概ねそういった印象でした。
美術やキャストは本当にイメージ通りで素晴らしいです。
ただ、アラタが爺さんと真相を語りはじめる場面などは漫画では気にならないところですがやはり映画だと長台詞での説明だな、というもたなさを若干感じてしまったり。
「大人が泣きながら飯を食うシーン」がある映画は大概傑作だと思っていて、この映画の原作には無いラストも画的エモ的にとても良いのですが、やはりお話的には蛇足かも、と感じてしまったり。

※原作知らずで観てますと特に回想シーンの演出において画の不鮮明さも相俟って若干お兄ちゃんと犯人がごっちゃになって見えてしまい、実はこいつが犯人?ホラー展開?と不要なミスリードで勘違いしてしまうお客も居るかな、と思ってましたが案の定帰りにそういったことをお話してたお客さんおりました
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