MotelCalifornia

終わらない週末のMotelCaliforniaのレビュー・感想・評価

終わらない週末(2023年製作の映画)
3.9
年末に冒頭を少し、年が明けて本日、残りを鑑賞。全体的に好みの映画。

この世の終わりを描くオールスター映画ということでは、ちょうど2年前に配信された『ドント・ルック・アップ』があったが、あっちのがより皮肉が効いてて笑えたし、自分内評価は高かった。

さて本作。
とにかく終始不安を煽りまくる演出と音楽。ジョーダン・ピールの映画のような、ホラー展開をも予想したくらい、悪夢的な出来事が頻発する。それぞれの悪夢の絵面のインパクトもすごいし、役者の演技が、それぞれすごく嫌〜な感じを醸し出す。マハーシャラ・アリ親子の、腹の中が読めないキモさも嫌だけど、リベラル白人女性のウザさをヒステリックに演じたジュリア・ロバーツは流石だと思った。イーサン・ホーク演ずる役立たずでお調子者の夫も、ある意味、嫌だったが笑。

とにかく、絵力の強さと不穏さでグイグイ惹きつけて来るのだが、幕切れは、あーストレートにそっちのハナシなの…というものだった。そっちのハナシとしての妙なリアリティもしっかりとあって、この世の終わりってこんな感じに幕切れになるのかもな〜、なんて思った。もっとすごいオチを期待してしまうのは、ジャンルチェンジすら辞さない大どんでん返しを毎回仕掛けて来るジョーダン・ピールのことを好きすぎる弊害だな笑。

the last oneとなった人物が見たものについては、めちゃ共感した(アレそのものには別に興味ないんだけど、自分の中のアレ的なものに置き換えて想像した)。そういう、好きなものへの純粋な執着、モチベーションを持つ者が生き残るってのも、なんかリアル。

有事にはサブスクは役に立たん!ってことをサブスク事業者のNetflix作品で描くとは、皮肉が効いてていいね。懐が深い🤣
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