MotelCalifornia

バジーノイズのMotelCaliforniaのレビュー・感想・評価

バジーノイズ(2023年製作の映画)
3.5
なんか惜しい。
またムビチケを頂いての鑑賞なのに、エラそうなこと言ってすみません(航太郎のように先に謝りますw)。なんの情報も入れずに劇場へ。

音楽映画には基本甘くなってしまう僕なのだが、それにしてもノイズ(別にタイトルとかけてるわけじゃない)が多くて興を殺がれた。

音楽はヤッフルが担当?監修?してるだけあり、とても気持ちよかった。潮がファンになるのもわかる。でも、清澄と最初に会った晩の再会の仕方がキモすぎる。夜中の3時に彼氏に振られましたと階下のインターホンを鳴らすのも頭おかしいし、それ以上にフライパンで窓ガラスを割って登場とか、怖すぎる。あの逆光の強火のライトはどこから照らしてるなんの照明⁉︎
ただ途中で、ああこれ、少女漫画なんだと割り切って見るようにしたら、意外に楽しめた。エンドクレジットでわかったけど、スピリッツで連載してたマンガが原作なのね。納得。きっと冒頭の潮の窓ガラス割りも、原作の大事なシーンなんだろうな。実写だとリアリティがなくなってしまうけど、原作ファンに気遣って残したんだろうな。

臭い台詞回しや登場人物同士の惚けたやりとりとか、紋切り型の悪役然としたレコード会社のロン毛とか、いちいちマンガっぽいのだが、「まー少女漫画だとしよう」フィルターを発動後は、細かなところには目を瞑ってするする見ていったら、それなりに楽しめた。

円井わんがドラマーとして登場したんだけど、あまりにもサマになってるので、最初は普通に歌えるドラマーをキャスティングしたのかと思ったほどだった。演奏シーンについては、そのほかの演者もちゃんと弾いているように見えて、そのあたりがちゃんとしてたのも、全体に好印象になった要因か。ただし、清澄役の川西拓実が海辺でドラムパッドを叩いてるところだけは、子どもが適当におもちゃのタイコをパタパタしてるだけのように見えた(本格的なドラムパッドの演奏シーンは見たことないです。あれがリアルならごめんなさい)。

潮の行動は、理解不能な点が多いが、登場人物全員がメンヘラでサイコパスな『四月になれば彼女は』を先日観たばかりだったので、感覚が麻痺したのか、大丈夫だった(何が⁉︎😅)。桜井ひよりが目に優しいビジュアルだったせいもあるのかもしれない。
清澄は、ひたすら周りに流されるままで、主体性のカケラもないくせに、俺は1人がいいみたいなことばかり言ってる痛いヤツだけど、奏でる曲がヌジャベスみたいないい感じなので、なんか許した。

「四月に〜」の惨事のあとで、ハードルを極限まで下げて臨んだため&音楽の効果によって、自分内評価はそこまで悪くなかった。別に誰にも薦めないが、原作が好きな人は観てもきっと裏切られないでしょう。とだけ言っておきます。

あとやついいちろう使いが絶妙ww
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