tomひで

タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスターのtomひでのレビュー・感想・評価

4.0
期間限定で3Dリマスターが上映されたので久しぶりに劇場で観直してみた。『タイタニック』を観るのは3回目。現在の新作として公開しても全く見劣りしない作品だと思う。映画館の劇場大画面で観るべき映画って時々出てくるが、『タイタニック』は間違いなくその一本。

深海の圧力でピントが合うレンズを開発してまで撮りにいった実際のタイタニックの風化した姿、時間の重さや歴史事実を再認識させる映像の力強さがある。キャメロンのこの姿勢、熱量に感服する。

映画前半でタイタニックの浸水と沈没過程を簡単なCGで説明しているのだが、映画後半の実際の沈没シーンのフリとしてとても効果がある。簡易説明CGからイメージしていたシーンとのギャップ、その凄まじさに驚く。

泣き叫ぶ人々で地獄絵図化しているタイタニックの背後、凪状態のとても静かな海と空に輝く綺麗な星々の美しさ、その対比、コントラストがあまりに強烈で怖さを増す。因みに今回のリマスターでは星の位置も1912年の沈没当時の星の並びに修正されたそう。

船上で音楽を奏でる楽団員たちが死を覚悟して演奏し始めるシーン、感動的。その楽団の音楽に合わせて、逃げ惑う人々ではなく船内で整然と死に向き合おうとする人々の姿も印象に残る。

ジャックとローズの恋愛はあまりにドラマチック。
この当時のレオナルドディカプリオ、男前過ぎる(笑)めちゃくちゃかっこいい。

『トゥルーライズ』の後、ジェームズ・キャメロンが『タイタニック』を撮影していると噂で聞いて、「えっなんで今更タイタニック?」と当時の自分は思ったが、こんな作品を仕上げてくるジェームズ・キャメロン、まじ凄い。そして25年後のこの3Dリマスターも素晴らしかった。
tomひで

tomひで