ソウルに暮らす12歳のナヨンとヘソンは、お互いが初恋の人。
だがナヨンは家族と共に、カナダに移民してしまう。
12年後、二人はSNSで繋がるが、再会には踏み切れない。
そして24年後、劇作家となり結婚してNYに暮らすナヨンをヘソンが訪ねて来る。
24年ぶりの再会は、二人にどんな変化をもたらすのか。
劇中何度も出て来るのが「イニョン」という言葉で、韓国語で「縁」とか「宿命」みたいな意味。
ナヨンとヘソンには、イニョンがある。
無限に繰り返されてきた輪廻転生の中で、ある人生では結ばれ、ある人生では結ばれない。
さて、この人生はどっち？という話。
なるほど、だからタイトルが複数形なのね。
描かれるシチュエーションそのものは普遍的だが、人生観の哲学は完全に東アジアのそれで、話される言語は9割がた韓国語。
しかも非常に地味。
同じく劇作家のナヨンの夫が、二人の話のハリウッド映画バージョンみたいなのを披露するのが可笑しい。
本作が高い評価を受けて興行的にも成功するくらい、北米の興行シーンは変化してきてるのだな。
誰もが共感出来て余韻が尾を引く、大人のラブストーリーだ。
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