パストライブス、めちゃくちゃいい。岩井俊二、ウォンカーウァイ、ウディアレンの良いところが集まっている。過剰に煽るところもなく、淡々とかつオシャレな絵面でもって物語は進んでいく。ポストクラシカル的な音楽も秀逸。安っぽくならないし、基本的にずっと上質でセンスがよい。ただ、24歳は両者ともに無理あったかと感じる。ガタイ良すぎ。はち切れそうな水色のシャツがかわいそうだが、そうしたダサめの童貞的な雰囲気を通して純粋で一途な彼を表現しているとも思える(べらぼうにイケメンだが)
36歳のバーは何かとハラハラしたし、見送る場面は椿三十郎のラストのような緊張感、そしてえもいわれぬ切なさ。なんだろう、何も言えないから泣くしかない感じ。メリーゴーランドを背景にしたポスターのとおり、素晴らしく美しい映画。終わり方が最高。
