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ある人形使い一家の肖像のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

ある人形使い一家の肖像(2023年製作の映画)
3.3
人形劇団一家の子どもたちが自分の人生を見つめる物語。
フィリップ・ガレル監督の子ども3人が一家の子どもを演じて話題に。
ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)受賞。
原題/Le Grand Chariot(2023、97分)

ルイは、祖父の代から地方巡業して生計を営む伝統的な人形劇団のメンバー。
(その家族)
・ルイ(ルイ・ガレル):俳優志望。
・妹マルタ(エステール・ガレル):伝統を継承しようと頑張る。
・妹レナ(レナ・ガレル):裸になって政治的な抗議運動をする。
・父シモン(オーレリアン・ルコワン):祖父から家業を継ぐ。劇団の顔的存在。
・祖母(フランシーヌ・ベルジェ):カトリックを棄てる。無宗教。認知症が現れる。

ルイの親友で画家志望のピーターも劇団で働くが、エレーヌとの間に子どもが生まれながら、劇団を手伝っていたロールと恋に落ちる。
やがて父親が亡くなり、残されたルイと妹だけで巡業を続けるが、間もなく祖母も亡くなる。
更に、画家志望だったピーターは辞め、ルイも俳優の道を目指し、妹2人だけになった家族劇団は存続の岐路に立たされる…。

~家族以外の登場人物~
・ピーター(ダミアン・モンジャン):画家として生きようとするが、生活に行き詰まる。
・ロール(アスマ・メサウデンヌ):ピーターの恋人
・エレーヌ(マティルデ・ウェイル):ピーターと別れた後、ルイと仲良くなる。

"嵐とカミナリ"
"精神病クリニック"

「パパたちが築いてきたものを私は捨てられない。
自分の人生を生きろよ」

フランス映画は曖昧に終わる傾向があるが、ちょっと尻切れトンボな感じがしないでもない。
ところで、最近のフランス映画で描かれるように、子どもがいても別な人と恋に落ちればその相手と生活するのが当然だということであれば、例えば、未婚の母(ひとり親)やその子どもへのサポートはどうなっているのだろうか?母子が困らない程度に社会は成熟しているのだろうか?
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